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 群馬県内温泉地で人手不足を解消するため、人材育成や確保、働き方を支援する動きが目立ち始めた。旅館・ホテルの垣根を越えて従業員が交流する機会を設けたり、夜間託児所を運営したりと、新たな取り組みが目立つ。

宿泊業・飲食サービス業の3年以内の早期離職率は全国的に高く、県内温泉地も同様の傾向。人手不足はビジネスチャンスを逃すだけでなく、サービスの低下を招きかねない。それは個別の旅館・ホテルの評価にとどまらず、群馬の温泉地全体の評価を下げる危険性もはらむ。

2020年春には群馬県で国内最大規模の観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」が開かれ、夏には東京五輪が控える。観光客に群馬の魅力をアピールできる好機は目前で、旅館・ホテルの人手不足解消対策は待ったなし。各温泉地の動きを追った。

◎夜間託児所、合同入社式… 働く人を地域で支える

「こんにちは。よろしくお願いします」「よろしくね。宿題をやっちゃおうか」―。今月4日夕、渋川市伊香保町の「夜間託児所」に元気な声が響いた。声の主は幼いきょうだいと母親、託児所スタッフ。母親は子どもを預けると、近くの旅館へ向かった。

託児所は伊香保温泉旅館協同組合が市の施設を借りて3月に開設した。料金は1時間500円で勤務先が200円を負担。子育て中の旅館・ホテル従業員が安心して仕事をできる環境をつくり、人手不足解消の一助とすることが狙い。同組合の森田好幸事務局長は「予約制で開設実績はまだ5日。予想より少ないが、浸透すれば利用者は増えるのではないか」と話す。

■客離れの懸念

旅館・ホテルの人手不足がもたらす影響は深刻だ。きめ細かなサービスの提供が困難になり、客離れにつながりかねない。部屋はあっても受け入れ人数を絞らざるを得ず、その分だけ売り上げは減少、人員補充の費用もかかり、経営を圧迫する。こうした宿泊施設の増加は、温泉地全体のイメージを悪化させる。
「中高年の従業員が辞め、補充しようとしても若い人が集まらない。派遣社員でしのぐこともある」。みなかみ町のホテル社長はこう明かす。状況は多くの宿泊施設に共通する。解消に向け、従業員の待遇改善を図るとともに、食事提供の形態変更やタブレット端末による情報共有、清掃業務の省力化といった努力を重ねるものの、限界はある。こうした中で目立ってきたのが、旅館協同組合や観光協会などの新たな取り組み。伊香保温泉旅館協同組合の夜間託児所もその一つだ。

■会社の垣根越え

4月中旬、みなかみ町観光センターに町内の旅館やアウトドア会社の新入社員17人が集まった。町観光協会が主催した合同入社式。「仕事を学び、母国で起業したい」と抱負を述べる外国人社員の姿もあった。

規模の小さな会社は新入社員が少なく、同期同士で出掛けたり、悩みを相談できる機会が少ない。それが早期離職の理由となるケースが少なくないため、会社の垣根を越えて交流してもらい、町や職場への定着を後押ししようと昨年から実施する。草津町でも合同入社式を取り入れている。

同組合青年部は4月下旬、渋川市内の観光施設で「旅館・ホテル新入社員向け交流研修会」を開いた。入社1~3年の社員が対象で35人が参加。千明孝夫部長は「若い人に長く勤めてほしい。そのためには横のつながりをつくってもらうことも大切」と期待する。

合同入社式や研修会は、中之条町の四万温泉協会の「一山一家プロジェクト」にならったものだ。同プロジェクトは、一つの温泉地で働く同期としてつながりを深め、新鮮な感覚で温泉を盛り上げてもらおうと2014年に始めた。入社式だけでなく、アウトドアスポーツの体験会やCSセミナー、グループワークを開いた。今年1~2月にはプロジェクト参加者のアイデアを基にイルミネーションイベントやスノーハイキングを実現。冬場の温泉地の活性化に貢献したほか、離職率も低下している。

■台湾から学生

一方、長期的な視点で、人材を確保しようとする試みもある。みなかみ町は台湾の大学と協定を結び、学生をインターンとして受け入れる準備を進める。町観光商工課の高野明夫さんは「インターンシップを通して、旅館・ホテルの接客やフロント業務のほか、日本語や日本文化を学んでもらい、将来はみなかみ町で働いてほしい」と話す。

さまざまな取り組みが進むが、人手不足は一朝一夕には解消できない。「働く人を大切にして、観光客だけでなく、労働者を呼び込む方法を、行政も巻き込んで考えないといけないのではないか」。四万温泉協会の森博昭事務局長はこう指摘。旅館・ホテルだけでなく、地域全体、県全体の問題として取り組む必要性を訴える。

◎大卒3年以内半分近く離職…ホテル旅館

「高い」とされる旅館・ホテルの離職率。厚生労働省が発表している「新規学卒者の離職状況に関する資料」から、その傾向を読み取ることができる。

昨年9月の発表によると、宿泊業・飲食サービス業の3年以内の離職率は、2014年3月卒の大卒就職者50.2%、高卒就職者で64.4%。04年3月卒の大卒就職者53.3%、高卒就職者70.8%と比べれば、改善しているものの、就職して3年以内で大卒者の半分近くが辞め、高卒者は3割程度しか残っていないことになる。

統計は飲食サービス業のほか、転職しやすいとされるシティーホテルやリゾートホテルなどを含んでいるため、県内の旅館・ホテルの実態を正確に反映しているものではないが、関係者によると同様の傾向だという。

《記者の視点》行政の協力も必要

何げなく宿泊していた旅館やホテル。気の利いたサービスやおいしい食事は当たり前だと思っていたが、それを行うために、どれほどの人手が必要で、足りない人手を補うために、どれほど工夫を重ねているのか、取材を通して知った。

当たり前のことが、人手不足で当たり前ではなくなる。危機感を持つ旅館・ホテルが、手を携えて問題解決に向かい始めた。こうした動きを頼もしく思う。

「人口減対策の一つとして、自治体の多くが交流人口の増加を掲げているが、増えた交流人口をどうやって受け入れるのか。人手不足を解消しなければ、交流人口の増加もままならないはず」。こう危惧する旅館関係者もいる。

受け入れ側が抱える問題を解決するには行政の力も必要となる。旅館・ホテルが垣根を越えたように、官民の垣根も越えて連携し、工夫を重ねていくことが求められている。(渋川支局 小林聡)

(引用元 2018年5月13日 上毛新聞)

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